社内向けの月次報告資料を毎月作っている。8ページ構成で、進捗サマリー、数字の推移、課題、来月の計画という順番はほぼ固定。中身の数字が変わるだけなのに、なぜか毎回1から2時間かけてスライドを組み立て直していた。作業自体に工夫の余地がないのに、時間だけはしっかりかかる。そういう作業だった。
複数のAIモデルをまとめて使えるという触れ込みのGensparkというサービスに、資料作成機能があると知って試してみた。無料の範囲で使える分だけ、まず様子見のつもりだった。結果は、期待していた部分と期待外れだった部分がはっきり分かれるものだった。
良かったのは、作り方そのものを保存して使い回せること
一番助かったのは、スライドの構成や見せ方を「型」として保存しておける機能だった。最初の1回は、いつもの月次報告と同じ順番(進捗サマリー→数字の推移→課題→来月の計画)でスライドを作ってもらい、その進め方を「月次報告フォーマット」という名前で保存した。
翌月、同じ型を呼び出して今月分の数字とメモを渡すと、同じ骨格のまま中身だけ入れ替わったスライドが出てきた。ゼロから作ると1〜2時間かかっていた作業が、下書きが出てくるまでは10分程度で済んだ。これまでのAIツールは毎回ゼロから指示を出し直す必要があったので、この「型を覚えていてくれる」感覚は大きな違いだった。
逆に、細部の調整は結局自分でやることになった
一方で、生成されたスライドをそのまま出せるかというと、そうでもなかった。全体の構成やロジックの通し方は評価できるものの、実際に手直しが必要だったのは主に3点。見出しのフォントサイズがページによって微妙に揃っていなかったこと、社内規定でグラフの色を青系に統一しているのにオレンジ系で出てきたこと、会社ロゴを左上に固定する社内フォーマットに対して毎回中央寄せで生成されたことだった。
これらの修正には、10分程度の下書き生成のあとに、だいたい20〜30分の仕上げ作業がかかった。トータルで見ればゼロから作る場合の半分以下の時間で済んでいるが、丸ごと任せられる魔法のツールというより、下書きを高速に作ってくれるアシスタント、というくらいの位置づけが実態に近い。
無料の範囲でどこまで試せるか
有料プランの案内が目立つサービスだったので、無料でどこまで試せるか気になっていたが、実際には毎日一定量のクレジットが無料で付与され、20ページ規模のスライド1本の生成であれば、1日で使い切らずに試すことができた。数日かけて自分の業務に合うかどうかを確認するだけなら、課金の前に十分見極められる。
月次報告のように定期的に同じ構成の資料を作っている人には、試してみる価値があると感じた。逆に、毎回まったく違う構成の資料を作っている人には、型を保存する機能の恩恵はそこまで大きくないかもしれない。
資料作成をAIに任せる前に確認しておきたいことをチェックリストにまとめて、この記事の下に置いてある。任せる範囲を決めてから使うと、仕上げの手間で迷わずに済む。


コメント