AIに下書きを手伝ってもらった文章を、そのまま出したことは一度もない。毎回自分の言葉に直してから出している。それなのに、社内チャットで共有した提案文について、同僚から「これAIっぽいね」と言われたことが3回ほど続いた。中身は自分で考えて書いているつもりだったので、正直どこが引っかかっているのか分からなかった。
しばらく気にせずにいたが、あるとき自分の過去の文章を並べて見返していて気づいた。引っかかっていたのは文章の中身ではなく、記号の使い方だった。
コロンとカギ括弧を減らしただけで、指摘が止まった
自分の書き方を見返すと、やたらとコロン(:)を使っていた。例えば「今回の提案のポイントは:作業時間の短縮とコストの削減」というような書き方や、「柔軟な対応」「早期の導入」のように、強調したい言葉をカギ括弧でいちいち囲む癖もあった。1本の提案文の中に、コロンが3〜4カ所、カギ括弧で囲んだ言葉が5〜6カ所出てくることも珍しくなかった。振り返れば、AIに下書きを作ってもらったときの記号の使い方を、そのまま引き継いでいた。
試しに、直近書いた提案文を見直して、コロンを全て読点や句点に置き換え、カギ括弧で囲む箇所を1本あたり1〜2カ所まで減らしてみた。文章の主張や構成は一切変えていない。「今回の提案のポイントは:作業時間の短縮とコストの削減」を「今回の提案では、作業時間の短縮とコストの削減を目指す」に直す、というくらいの直しだった。それだけで、その後3本続けて出した文章では、同じ指摘を受けなくなった。
直したのは中身ではなく、見た目の癖だった
これが分かってから、AIっぽさの正体は内容の薄さではなく、見た目の癖だったんだと理解した。箇条書きの各項目がどれも同じ文字数・同じ語尾で揃っている、文末が「〜だ。」「〜である。」の繰り返しになっている、「そして」「また」「さらに」といった接続詞で律儀に文をつないでいる。どれも間違った書き方ではないが、こればかりが続くと、読んでいる側に引っかかりを与えてしまう。
内容を作り直す必要はなく、出来上がった文章を見返すときに、この見た目の癖だけをチェックすればいい。実際にやってみると、1本の文章あたり直す箇所は多くて5〜6カ所で、作業自体は5分もかからずに終わる。慣れてくると、書いている途中の段階で自分でも気づけるようになってきた。
この記事の下に、見返すときに使っているチェック早見表を置いてある。コロンやカギ括弧の多用だけでなく、文末のパターン化や接続詞の使いすぎなど、気づきにくい癖も含めてまとめてある。文章を書き終えたあと、公開する前に一度目を通してみてほしい。


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